人間不信は治療できる?克服への道のり
人間不信と一言で言っても、様々な程度に分けられます。
誰の言うことも信じられず、相手が何を考えているのか不安で仕方がない。外に出たり、人と話をしたりする事さえ難しい、というような重い症状に発展する事もあるのです。
通常の社会生活を送ることさえ困難なくらい、深刻な人間不信の場合、精神科で治療を受ける必要があります。
そこまで深刻な症状ではなかったとしても、大切な人に裏切られた。信頼していた友人が、影で悪口を言っていた。信用していた人に、信じられないような酷い仕打ちをされた。
など、小さな心の傷やトラウマによって、誰を信じたら良いのか分からず、憂うつな気分で毎日を過ごしているという方は意外と多いのではないでしょうか。
特に、人間関係をどう処理して良いか分からない学生時代などに、こうした悩みは付き物です。
人間不信はどう克服する?
先ほど述べたように、通常の社会生活を送れないほど、人と交流することに過度な恐怖感を抱いてしまう場合は、精神科などでカウンセリングを受けることが望ましいでしょう。
本当に信頼できる人を見つける
「人間不信」という問題をどう克服するかについて、はっきりとした答えはありません。
一般的には、本当に信頼できる人と出会い、交流を続ける事によって、少しづつ人を信用していく力を取り戻していくという事が重要だと考えられています。
しかし、その為には自ら人と交流をする勇気を持たなければいけません。最初はとても不安に思うかもしれませんが、本当に信頼できる人と価値観を共有できた時の喜びは、何物にも変えられない喜びとなるでしょう。
信頼できるような人が増えていけば、根本的に人間不信の解決にも繋がっていきます。
自己を強く持つ
例え信頼していた人に裏切られたと感じても、すぐに立ち直って強く生きていけるという人も居ます。
こうした人達を見ていると、自己が強く、例え一人になっても誰にも頼らずに生きて行くという強い意志を感じます。人の悪口や陰口をものともせず、自己を強く持つ姿を見ていると、とても簡単に真似できるような物ではないように感じます。
このような人達を見ていると、必ず共通している事があります。
誰かに頼ろうとはせず、自分を強くしようと努力し、何かに必死に取り組んでいるという事です。
簡単に真似できなくても、何かの参考にはなると思います。
本当は、人を信じたい
誰だって、人と心地よい関係を築き、会話を楽しみたいと思っているものです。
先ほど述べたように、一人でも強く生きていけるような人は稀です。強い自己を目指すことは良いことですが、無理をする必要はありません。
人間不信になってしまう理由のひとつに、思い込みがあります。
- 自分は人と交流する事が下手で、他人は自分の事をよく思っていない。
- 表向きは愛想よくしてくれるけど、きっと私の事なんか嫌っているに違いない。
- 私なんかが、良好な人間関係を築けるはずはない。
こうした先入観を持ったままで、誰かと良好な人間関係を築くという事は不可能です。まずは自分に自信を持ち、人との間に壁を作らないようにする事もとても大切な作業です。
健全で前向きな精神を作るためには、日頃からストレスを溜めず、人生を楽しむことが重要です。その為には、健康な毎日を送り、脳の神経を強くする必要があります。
心と身体の問題は別だと思われるかもしれませんが、精神状態を穏やかに保つために、神経を強く保つということは精神医学では当然の話だと考えられています。
日頃から不規則や不摂生な生活を送っていると、心にも支障が出てくるのです。