イライラと倦怠感・無気力 – こんな時、どうすればいい?
精神的な不調が続くと、激しい体の疲労感や、倦怠感に襲われるという人がいます。多くの場合、症状のきっかけは、ちょっとしたイライラや不安感、悩み事から始まります。
怒りや不安、悲しみなどの感情は、やがて深い「無気力」へと変わります。
「何もしたくない」「どうせ何をしてもうまくいかない」「自分にはできない、、」
意外にも知られていないようですが、こうした精神的なストレスは、思いもよらない体の不調の原因となるものなのです。
- 体の抵抗力を弱め、風邪やその他の疾患にかかりやすくなる。
- 体の激しい凝り(関節痛)や疲労感を作り出す。
- 食欲の不振。
- 寝つきが悪い、夜中に目が覚める(不眠症)。
ここに書いたのは、あくまでごく一部の症状です。ストレスによって自律神経のバランスが破壊されると、ありとあらゆる体の不調が生じるということは、知っておくべきでしょう。
「病は気から」は科学的に当たり前?
先ほど「自律神経」と書きましたが、あなたは、自律神経失調症という病気をご存知でしょうか。うつ病や慢性疲労症候群など、様々な病気が自律神経失調症と深い関連があると考えられています。
この病気がややこしいのは、表面的な症状にのみ注目してしまい、根本にある病気の原因に目が向かないということです。
イライラや無気力に、吸い寄せられるように現れる症状。これらの根本原因は、ほとんどの場合「ストレス」にあります。「病は気から」という、昔からある言葉に、嘘はありません。
このことについて、もう少し詳しくお話しします。
自律神経が体を支配している
あなたが、どれくらいこうした病気について知っているのかは分かりません。大切なことは、病名はあまり重要ではないということです。
つらい事や悲しいことなど、精神的にストレスを受けると、脳はその感情を抑制しようとします。感情のままに泣いたり、怒ったり、人を傷つけたりすることは、現実の世界では許されません。そのため、多くの場合、脳はそうした感情を抑制しようと働きかけるのです。
感情と理性のバランスがうまく取れなければ、脳の中では歪みが生じてしまいます。感情が不自然に処理されることによって引き起こされる弊害が、自立神経の乱れ。つまり、自立神経失調症ということになります。
自律神経は、私たちの呼吸のリズムや心臓の動悸、体温や呼吸など、様々な器官の働きを調整しています。ですから、自立神経のバランスが乱れてしまうと、それこそ信じられないような体の不調を引き起こしてしまうのです。
私が経験した症状には、不眠、耳に膜が張る感覚、頻繁にあらわれる頭痛、喉が詰まった感じがする、動悸、お腹の膨張感、胃の不快感、微熱でした。これらの症状は、自立神経失調症の改善に取り組むようになってすぐに、改善がされるようになりました。
イライラや不安、無気力を放置しておくということは、自ら原因不明の病気を引き寄せているということに他ならないのです。
病院は頼りにならない?改善方法はあるのか..
私の経験上、これらの症状はほとんどの場合、病院に行っても即座に解決される病気ではありません。自立神経の不調による症状は、いくら検査をしても明確な治療法を提示されることはないのです。
「疲れているのでしょう」「ストレスですね」「しっかり休まれてください」などと言われ、余計にストレスを感じてしまうくらいでした。
医者の立場にしても、何かの病気やウィルスが見つかるわけでもない、自立神経失調症は、厄介な病気です。薬を出しても治らない、始末の悪い病気だというわけです。
あなたが同じような症状で苦しんでいるのだとしたら、私が経験上お教えできる改善策は、「生活習慣を変えること」だと言わざるを得ません。お医者さんの治療とは異なりますが、根本的には、こうした地道な改善策が一番効果的なのです。
こんな言い方をすると、気に触る方もいるかもしれませんが、なるべく私の経験を正直にお伝えしたいと思うのです。あなたが感じているストレスやイライラ、無気力感は、基本的にはご自分で作り出したものです。
私もこれまでがそうだったのです。しかし、こうした感情や症状は、努力によって少しづつ作り変えることができます。もう少し、具体的な改善策についてお話しします。
生活習慣は、こう変える - やれることは全てやる
例えば、最も分かりやすくて効果的な方法は、毎日の運動です。継続することに大きな意味があります。
たった1日、1週間で人生は変わりません。あなたに深く根付いた感情や習慣は、すぐには変化しないからです。それでも、毎日30分間は必ずウォーキングの時間を作るのです。
慣れてきたら、ジョギングを取り入れることをお勧めします。自立神経のバランスを整える為には、毎日の運動がとても有効に働くのです。
一定のリズムで歩くことや、走ること。リズミカルな呼吸は、脳の中でイライラや不安を抑制する為の神経伝達物質「セロトニン」を作り出すからです。
ここで、多くの人は「毎日30分歩くなんて、そんな時間はない」と思うでしょう。しかし、あなたが今の人生を変え、健康的に生きたいと考えているのなら、やるしかないのです。他に良い方法があるのなら、ぜひ試してみると良いと思います。
私が自ら試し、効果を実感したのは、毎日30分歩くこと。慣れてきたら、走ることです。ただそれだけで、一日のストレスは和らぎ、様々な体の不調が少しづつ、自分から去っていくのを感じます。
健康に向けて具体的に進み始めたという実感から、自信もつき始めます。
何よりも、健康に向けて具体的な行動をとり始めたら、不健康にはなりようがないという真実に気が付きます。毎日欠かさず適度な運動をしている人は、ほとんどの場合、自立神経失調症になりようがないのです。
あなたに時間がなくても、やるしかないとしか言いようがありません。テレビや立ち読み、夜更かしは、あなたにとってあまり有益なことは生み出さないと思うのですが、そうした時間を削って健康に向けて歩き出す方法を模索してみては如何でしょう。私は、そのようにして時間を作っていきました。
歩く事以外にも、感情を抑制するための神経伝達物質「セロトニン」を作り出すために、バランスの良い食事を心がけることもおすすめです。
最近では、必要な栄養成分を摂り入れるためのサプリメントも販売されています。
無理をし過ぎて、あなたにとってストレスになってしまっては本末転倒ですが、やれることはなるべく「何でもやってみる」ということが非常に重要です。きっと、行動に移してあなたにとってマイナスになるということは、ほとんどないはずです。